金曜日, 6月 11, 2010

菅直人首相 所信表明演説要旨

菅直人首相は11日、所信演説を表明したという。

菅首相は、外交方針について、日米同盟を重視し、中国との戦略的な互恵関係を深め、韓国とは未来志向のパートナーシップを構築すると述べたという。日ロ関係では北方領土問題を解決し、平和条約の締結を目指すという。

北朝鮮については、哨戒艦沈没事件は許しがたいものであり、韓国を全面的に支持しつつ、国際社会としてしっかり対処すると述べ、すべての拉致被害者の帰国に向けて全力を尽くすと述べたという。

所信表明演説要旨 (2010-6-11)

この外交方針での米中韓ロおよび北朝鮮との距離感覚は、正しいと思います。

日米関係はもっとも重要なものであり、基地問題で尽力するという表明は、国益の面からも、地域の安全保障の面からも心強いものです。

中国との交渉で、戦略が必要と認識することは、非常に重要です。民間で中国政府に注文を出したり、政府関係者、議員が中国詣ですることはなんらの問題の解決に結びつかないことは、これまでの交渉で明らかです。邦人死刑の件では、日本のメディアがこぞって伏せていたということを想起する必要があります。国際社会、ことに欧米との連携を深め、人民元の切り上げや著作権の問題、増大する軍事費や空母の建設、メディア検閲や政治犯の投獄・処刑、自殺の相次ぐ労働環境や低賃金、野放しの農薬使用による食品安全の問題、水質汚濁、空気汚染、土壌汚染、砂漠化、臓器売買の問題や大量の死刑など、中国との交渉を進めていくべきです。

安保理では週明けにも北朝鮮による韓国哨戒艦沈没事件が協議されます。決議に、拉致問題を言及する動きもあります。政府には、最大限の尽力を願いたいと思います。

国連安保理、14日にも全体会合 韓国哨戒艦沈没で本格協議 (2010-6-11)
北船舶11隻に退去措置、韓国艦沈没で制裁 (2010-6-11)
安保理措置後に再開 韓国、対北朝鮮宣伝放送 (2010-6-12)
ミャンマー核開発疑惑、北朝鮮支援の疑い (2010-6-11)