水曜日, 4月 02, 2008

チベットで、僧侶572人が拘束される

(仮訳)チベット人権民主化センター(TCHRD)の発表によると、中国政府は28、29日の2日間で、572人の僧侶をンガワ(四川省アバ県)のキルティ僧院で逮捕・拘束したという。携帯電話、カメラ、コンピュータ、MP3プレーヤーを保持する僧侶を、外部と連絡を取ったとして拘束。捜索の際、僧院にある箱や戸棚をライフルでこじ開け、貴重品を持ち出したという。チベット国旗やダライラマ法王の写真を強制的に持たされ、「証拠」として写真を撮り、装飾用の武器などもデモに使用したとして徴収したという。

チベット人権民主化センターは、中国政府が僧院を捜索、僧侶を逮捕状なしに拘束していることに強く抗議する、チベット人が、中国政府が結んだ数々の国際的な契約に沿って、表現、集会、移動の自由と基本的人権を平等に持つべきとの声明を発表している。

28日には、中国政府はキルティ僧院の Lobsang Tenzin 僧侶と Lobsang Chodhar 僧侶が含む、拘束した30人のチベット人を軍用トラックで街で引き回し、住人を牽制したという。

29日には、Ngatoe Adue僧院の住人すべてが捜索を受けたという。タクヅァン・ラモ・キルティ僧院では数十人が拘束。拘束された僧侶の数は不明で、中国政府が拘束を正当化できる証拠を発見したかどうかは不明。装飾用の武器を徴収したという。食料、水、医薬品が不足しているという。

30日にはゴマン僧院で少なくとも20人が拘束されたという。拘束の理由や、拘束された人の身元は不明という。高齢者が中国当局に殴られたという。

ンガワでは、3月16日の平和デモに対する中国政府の武力弾圧で、16歳の女子学生を含む23人が殺害され、数百人が負傷、多くが拘束されたという。

チベット僧ら572人超拘束か アバ県 (2008-4-2)
China arrest over 572 monks from Kirti Monastery in two-day raid (2008-4-1)

北京五輪開会式に参加する政治家は「点数をかせぐ」のではなく、「有権者の支持を失う」だけだということを指摘したい。

拘束されたチベット人が拷問や虐待をうける可能性があるとして、亡命チベット政府および国際人権団体アムネスティは懸念を表明している。

もちろん、「グロいキモい」写真を見せられるのは非常に不愉快なものであるが、ことは緊急を要するということを示したい。

Tibet protest photos March 14-17, 2008

2日に開かれた自民党外交関係合同部会では、北京五輪開会式ボイコット論が出るなど、今後の対応を検討するという。会議では、政府に人権問題などでより明確な対応を打ち出すべきという意見が相次いだという。自民党からは、「現地で何が起きているか。透明性が不十分だ」との指摘があったという。米国では、ブッシュ米大統領の北京五輪開会式出席を禁止する法案が提出されている。北京五輪開会式に、皇族関係者は出席しない方針という。

チベット情勢で明確な対応を (2008-4-2)
自民外交部会で五輪開会式ボイコット論も (2008-4-2)
米下院議員、ブッシュ大統領らの五輪開会式出席を禁じる法案を提出 (2008-4-2)
大統領は五輪開会式欠席を 米共和有力議員が新法案提出 (2008-4-2)
北京五輪開会式 皇族の出席見送り 政府方針「不安定要因多く」 (2008-4-2)

BBCの調査では、「国際社会に良い影響を与えている国」に、日本とドイツを挙げた人が56%でトップだったという。

日独が56%で首位=「世界に好影響の国」-英調査 (2008-4-2)

政府は1日、ダライラマ法王へのビザを支給し、高村外相は「ダライ・ラマ14世は何度も日本に入国しているし、その都度、適切に対応している。今後もそういう風にする」と述べたという。

ダライ・ラマ14世に一時入国の通過ビザ支給 (2008-4-2)
米政府、ダライ・ラマを「平和の象徴」と表現。中国に苦言 (2008-4-2)
EU各国、ダライラマと会談で調整 (2008-4-2)
デズモンド・ツツ大主教による声明