金曜日, 10月 14, 2005

日本の教育制度を考えると、あせりにも似たもどかしさを覚える。

生徒に掃除をやらせるために、木製の椅子の下には針金が張ってあり、そこ には雑巾がかかっている。教室にはいくつか箒がおいてあるが、学校の備品は、制服は、地元商店とのなれあいで、落札が行われず、質の悪いものを、高額で買 わされる。市場原理が機能しないということは、恐ろしいことである。今現在でも、同じ制服、さらに同じ鞄を目にするなどということは、信じがたいが、自由 がない、競争がない、権限がどこにあるのか、それに対する要求を提出する場も聞かない。全国で同じ学年がいっせいに同じ楽器を演奏し、そして同じ植物を観察する。

そして、同じ知識を強制される。つまり、「ノルウェー」ときたら、「フィヨルド」と連想することを強制される。ノルウェーという問題に対し、カタカナ5文字で四角を埋める問題が出る。そうすると、「フィヨルド」と書かねばならない。

足して3となり、かけて2となる二つの整数を導き出すゲームは、二次関数の解を求める問題と名づけられているが、そのゲームで学生の進路を、数学という学問 を決める要素とするには、あまりにもばかげている。解の公式のある問題は、機械にかければ少なくとも近似値が → 自動的に算出される。

今 は、 地方分権が進んでおり、地域による特色もでてきているという。教育にかける金額も、地方によって異なる。とにかく、中央集権的な官僚制度では、やる気のあ る教師も、自由がきかず、小回りがきかず、現場の声を反映することは、事実上不可能である。まさか文部科学省までカリキュラムの改定を求めにいくことも難 しい。

教育費の7割は、人件費だという。日本の教育費は、GDP比にして、総額でよく語られているが、よく見てみると、学生一人当たりの 額は、非常に多い。文部科学省によると、「平成15年度の在学者一人当たり学校教育費は,小学校では91万円,中学校102万9千円,高等学校(全日制課 程)113万8千円である。最も多いのは,盲・聾・養護学校の913万5千円で,次いで,中等教育学校の322万7千円,高等専門学校の194万8千円の 順となっている。」在学者一人当たり学校教育費
この金額が、有効に活用されない理由は、硬直化した予算獲得形式であること、学校間の特色を生かした競争がないこと、市民による学校の会計の監査が機能していないこと、学校関係者の労働市場が開放されていないこと、などあげられる。

公立学校の児童・生徒一人当たり年間教育費の負担額(国と地方公共団体の負担合計額)*平成14年度
 小学生 ―――――― 858,000円
 中学生 ―――――― 938,000円
 高校生(全日制) ― 918,000円

Let's show off what we are! This is what we are! This is where we are! Here we are! ... We have come thus far ...