政府は１７日、韓国海軍の哨戒艦の沈没原因について、北朝鮮による魚雷攻撃の可能性が極めて高いとし、新たな追加制裁措置など対韓支援に向けた検討を本格化したという。
哨戒艦の沈没については、韓国やアメリカの合同調査団は、２０日にも調査結果を報告し、魚雷による攻撃だったことを断定し、北朝鮮の関与を示唆する見通しという。
政府は李明博政権が北朝鮮の関与を鮮明に打ち出した場合には、韓国を全面的に支持し、協力するとした見解を表明するという。
柳明桓外交通商相は「これまでの調査結果を総合すれば、北朝鮮の関与は明らかだ」と１６日の日韓外相会談で述べており、岡田外相は「韓国を支持し、必要な協力を惜しまない」と応じたという。会談で発表された共同発表文では、「天安艦沈没事件で多数の人命が犠牲になったことに哀悼を表」すと記されているという。
韓国は、日米などと連携し、国連安保理での制裁を求める構えで、中国側の協力を要請するという。韓国は６月にも対北制裁などに向けた安保理召集を求める方針という。
中国は北朝鮮への大規模支援を断っているという。中国の温家宝首相は６日、北朝鮮の金正日総書記に対し、「中国は、国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁の枠組みを超える支援はできない」と伝えていたという。
国連安保理は昨年６月、核実験を再度強行した北朝鮮に対し、北朝鮮の貨物検査、武器禁輸、金融制裁などを柱とする対北北朝鮮制裁決議１８７４号を全会一致で採択している。
オバマ米大統領は１８日、韓国の李明博大統領と会談し、韓国政府を全面的に支持する姿勢を明らかにしたという。
岡田外相は１８日、閣議で協力を要請し、中井洽拉致問題担当相は「いろんな準備をしていきたい」と述べたという。
１８日付韓国各紙によると、韓国の哨戒艦「天安（チョンアン）」の沈没海域で、調査団は中ロ製と見られる魚雷のスクリュー破片を発見したという。現場からは、魚雷のアルミニウム破片や火薬などが発見されている。韓国政府は２０日の最終調査結果の発表後、対北朝鮮への制裁に着手する方針という。
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