郵便局では、オラクル・サーバー+レッドハット・リナックス・クライアントが使われていて不評だという。改革を遅らせているという郵政のシステムが何であるかは公表されていないが、もしもこのような類いのトラブルが原因であったり、その障害自体が政治のネタ扱いであるとすれば、かかわっているITのプロは、政治あるいは技術的にどうにかすべきである(政治のせいだと思いたい)。
つまり、必要なのはデータベースとインターフェースで、あとは、そのインタフェースが一般的なWindowsの上で走っていれば、「常識」内のシステムといえる。ところが、何を間違えたか、「ただ」にひかれたのかなんなのか、リナックスを導入し、一般的でないインタフェースに、戸惑う人が多かったということは、ほぼ予測可能な出来事であり、教育目的でなければ、どんな企業でも(特殊な目的がない限り)そんなことはしない。そして、標準的なWindowsでは、問題なくさまざまなソフト(IMEやワードプロセッサ、スプレッドシート)が存在し、マニュアル類にも困ることはない。
まさかと思ってしまったのは、霞ヶ関の役人が、大学からの延長で、リナックスなぞ使っていてそれを強制したのかということであるが、邪推である。リナックスを使うには、いくつかの条件がいる。つまり、自前で、あるいは注文でシステムとインターフェイスを作っていて、使う人間がある程度の知識を持っていて、そして研修を受けさせる余裕がある、という条件である。