ミャンマーの軍事政権は、軍による強制労働に加え、アウン・サン・スー・チー氏を含め、1000人以上の政治犯を拘束し、虐待、獄死させていることが非難されている。ミャンマー政府は、国境なき医師団の医療チームを、国外に追放している。
→ 活動統括責任者のインタビュー −ミャンマー南東部のMSF医療チームの撤退について (2006-3-30)
→ Birmanie
Empêchée de travailler, la section française de MSF quitte le pays
ミャンマーの軍事政権は、中国・ロシアとの軍事同盟が非難されているが、近年、ロシアとの原子力技術開発協力を開始したため、核兵器開発が懸念されている。ミャンマーは、北朝鮮と国交を回復し、北朝鮮からの自動小銃などを積んだ貨物船がミャンマーに入港している。
→ 北朝鮮、ミャンマーに武器輸出か…国交回復後初の貨物船 (2007-5-22)
日本政府の、さまざまな名目による、まったく緊急性のないODAは、ミャンマーの民生移行に役立ってはいない。それどころか、日本政府のアウン・サン・スー・チー氏の解放への要請は、資金を受け取るミャンマーの軍事政権からも無視されたままである。日本は、ミャンマーとの外相会談で、何を交渉してきたのか。何を引き出してきたのか、要するに丸め込まれてきたのか。日本政府の軍事政権への資金援助は、ミャンマーへの経済制裁を無にするものとして、非難すべきである。
→ ミャンマー
ミャンマーの軍事政権が、NLD党党首のアウン・サン・スー・チー氏を拘束していることに関し、米国、EU,国連、外務省から非難の声が上がっている。1990年における、ミャンマーでの選挙で選出された426人の議員のうち、軍事政権に反対する議員が投獄され、96人が死亡しているという。そのうち、3人は拘束中に死亡、3人は拘束を解かれて直後に死亡、1人は中国で、1人はタイのバンコクで暗殺、現在、議員が12人投獄されているという。ミャンマーの軍事政権は、1000人以上の政治犯を拘束している。
→ Europe Seeks to Pressure China at EU-Asia Meeting (2007-5-28)
→ Burma: The Verdict of the People Can not be Stamped Out (2007-5-29)
→ EU and Asian countries call on Myanmar to free Suu Kyi (2007-5-29)
→ ASEM ministers urge Burma to release Aung San Suu Kyi (2007-5-29)
NLDは、1990年の選挙で勝利したものの、軍事政権は、アウン・サン・スー・チー氏を拘束し、軍制をひいている。今年一月の国連安保理による、ミャンマー制裁案は、中国とロシアが拒否権を用いて反対している。ミャンマー軍事政権は、先日、スー・チー氏の拘束期間を延長するとし、ヤンゴンなどで抗議集会が開催され、スー・チー氏の解放を訴えたという。ミャンマー政府は、デモ隊を妨害したという。
→ 軟禁延長のスー・チーさん、解放訴え支持者が集会 (2007-5-28)
→ 【動画】NLD、スー・チーさんの即時釈放訴え
→ Protesters in 'free Suu Kyi' call (2007-5-28)
→ ミャンマー政府、スー・チー氏の解放求める集会を阻止 (2007-5-27)
ASEAN諸国では、フィリピン、タイ、マレーシア、インドネシアは、スー・チー氏の解放を要請しているが、ベトナム、ラオス、カンボジアの3カ国が消極的な態度をとっているという。日本政府は、2005年にもベトナムに1009億円のODAを支給している。日本の経済支援が、ミャンマーの軍制を支援するようなことのないよう、政府の立場をはっきり表明して欲しいと思う。
→ ベトナム社会主義共和国
→ ベトナム・ラオス・カンボジア外相会議ステートメント
→ Indonesia concerned over Suu Kyi's extended house arrest (2007-5-28)