政府は、インドへ5年間で4000億円の円借款を提供し、現地の貨物鉄道整備に出資するという。「時速約100キロの電気車両」の構想があり、川崎重工が受注するという見通しだという。安部首相は、19日から25日まで、経団連の250人と共に、インドを訪問するとしている。昨年のインドへのODA総額は、約2011億円だという。
→ インドに4000億円借款 関係強化、中国牽制狙う (2007-8-14)
→ 川重、インドで貨車合弁・コマツは建機工場 (2007-8-13)
→ 川重株が反発、インドで貨物車両を合弁生産との報道 (2007-8-14)
→ 日本政府、インドにODA供与:マハーラーシュトラ州とゴア州に (2007-8-14)
→ 経団連、インド経済界と対話へ・首相に同行、最大の250人 (2007-8-5)
ここで、貨物列車での物流は、テロの標的になりやすく、さらに整備が必要であって、爆破テロや列車事故の多発するインドにおける輸送手段として、不利であるということを指摘したい。ムンバイにおいてさえも、2006年7月の同時爆破テロ事件では、死者180人以上、負傷者800人以上を出しており、列車事故にいたっては、状況は改善されているものの、2006年で195件の事故が発生しているという。さらに、現時点で輸送手段が、鉄道から道路へとシフトしている、という情報がある。
→ インドに対する渡航情報(危険情報)
→ インド:道路網の整備で、主役は鉄道からトラックへ (2007-3-30)
→ Anti Collission Device for Railway by 2013 (2007-8-10)
なぜ(道路網の整備よりも)貨物列車の整備を優先するのか、を問いたい。