米ワシントンでは27日、米中戦略・経済対話が開始され、オバマ米大統領は開会式で経済・地球温暖化・北朝鮮・人権問題に言及し、米中関係強化の必要性を強調したという。
協議には、米国からクリントン米国務長官とガイトナー財務長官、中国から戴秉国国務委員と王岐山副首相が参加するという。
→ 『米中関係の強化重要』 オバマ大統領 国際問題解決に意欲 (2009-7-28)
オバマ米大統領は、開会式で孟子を引用したという。
クリントン米国務長官は、泰山のたとえを、ガイトナー財務長官は、呉越同舟ならぬ風雨同舟を引用したという。
→ オバマ大統領ら、故事成語で親中ムードを演出 米中戦略経済対話 (2009-7-28)
言葉の持つイメージは、文化的背景で、かなり異なるものである。
使用する言葉から、その言葉で「いったい何をイメージしたのか」に思いをはせると興味深い。
風雨同舟の言葉は、呉越同舟ではない、一般的なものいいで協力を訴えたものと考えられる。
泰山といえば、日本では「泰山鳴動して鼠一匹」である。メディアの「鳴動」に対する批判というより、それ以上の成果を期待するニュアンスがあるのか。
では、なぜ孟子なのか。
認められなかった理想論者*を、世界で最も成功したとされる人物が語る理由はなんなのか。
儒教は、共産主義革命下の中国にあって「大脳のウイルス*」と否定されている。
大統領の気概が込められた発言なのか。
興味深いといえば、さまざまな思惑が垣間見えるようではある。