中国政府によるチベットでのデモの武力弾圧に対し、日本を含め世界各地で抗議運動が広がっており、都心では約900人がデモを行ったという。
中国政府は、報道陣のチベットへの入国を拒否しており、現在の状況は伝わってきていない。報道陣どころか、日本を含め米国やEU各国の大使館員の受け入れを拒否している。米国、チベット亡命政府、フランスなどは、国際調査団のチベットへの即時派遣を要請している。
EU議会のペテリング議長は、23日のビルト紙で、EU各国が北京オリンピックのボイコットを検討すべきと発表したという。ドイツのシュタインマイヤー外相は、開会式のボイコットの可能性を否定しなかったという。フランスのクシュネル外相は、「招かれても出席するかどうかわからない」と述べている。
→ 五輪ボイコット検討も 欧州議会議長 (2008-3-22)
→ 五輪開会式ボイコット論、欧米で広がる チベット問題で (2008-3-21)
→ 在日チベット族ら約900人、都心でデモ (2008-3-22)
→ 大使館員のラサ派遣を拒否=日本の申し入れに中国政府 (2008-3-18)
→ 米下院議長、ダライ・ラマと会談 調査団派遣を呼び掛けへ (2008-3-22)
→ 【動画】LIAISON OFFICE OF H.H.THE DALAI LAMA for Japan&East-Asia 02 チベットの現状
→ 【動画】LIAISON OFFICE OF H.H.THE DALAI LAMA for Japan&East-Asia 01 「(中国人民解放軍は)近くからも、遠くからも撃っているようです」「死体を積んだトラックが通っていく...しかも、運んでいるのは死体だけではない」「チベット文化をなくすのが中国政府の方針」
22日のデモでは2000人が参加したという。在日チベット人コミュニティー代表のカルデンさんは、中国政府に対し、チベットの自治権と民主化を、日本のメディアにはチベットに関する報道の自由化を、そしてダライ・ラマへの信頼を訴えたという。デモには、中国の民主化を求める「中国民主陣線」が参加しており、リーダーの辺寧さんは、天安門事件で日本に亡命。グループは「抗議中共武力鎮圧……」と訴えたという。
→ 「中国はチベット弾圧を止めよ」2千人が抗議のデモ 「日本のメディアは勇気を持ってチベットの姿を報道してほしい」 (2008-3-23)
よく晴れた週末で、台湾での選挙の終わったことを世界が喜んでいるかのように見える。なにはともあれ、新しい時代の幕開けとなる。うんざりするような「知性の停滞」には、早いところ別れを告げ、大きく前進したい。
中国政府のチベット弾圧デモには、2000人が参加したという。してみると、少数の利益が支配するメディアよりは、有権者の判断が「正しい」と見える。メディアにおいては、中国関連の直接・間接の利害が報道を阻んでいる。
中国政府が抗議デモに発砲している。拘束されたチベット人に対する中国政府の虐殺・拷問に抗議するための「北京オリンピックのボイコット」には、平和的に中国政府に「ふりむいてもらう」手段として、支持が多い。しかし、メディアとスポンサー企業の利害で、報道が歪曲している。
チベットからの報道がないことに関して、メディアの能力と責任、あるいは中国政府への抗議という形の倫理を問いたい。