日本の報道と、海外での報道が食い違うことはよくある。
読売新聞の記事で、松井大使の発言に、ベネズエラ政府が抗議、という記事がある。
→ 「日本人はチャベス大統領より社会主義者」…ン? (2007-7-25)
「日本人はチャベス大統領より社会主義者」「貧富の格差は、ベネズエラよりも日本の方がはるかに小さい」という松井大使の発言が、憲法を書き換えてチャベス大統領独裁下のベネズエラで波紋を呼んだ、という内容の記事である。
しかし、なぜこれがベネズエラ政府の逆鱗に触れたのか、内政干渉には思えない、ということで、海外メディアにあたってみると、「ベネズエラ政府日本の大使の発言に抗議」という記事がある。
→ Venezuela protests Japanese ambassador's statements (2007-7-25)
なぞはすぐ解けて、ベネズエラ政府は記者会見での松井大使の発言に反発、とあった。記者会見において、松井大使が、ベネズエラ政府が、ライセンスを更新せず、放送中止に追い込んだことに疑問を呈したという。テレビ局の閉鎖に関しては、ベネズエラ国内外で批判が多かったため、ベネズエラ政府が神経質になる理由はある。
日本の大使が、ベネズエラの民主主義に対する弾圧に批判的であることは、むしろ歓迎すべき状況かと思う。