金曜日, 11月 11, 2005

BSEとアメリカ産牛肉輸入禁止問題

農水省が米国から牛肉輸入を禁止しているのは、よくあるように、マスコミの不備を突いて消費者の不安を利用し、「いちゃもん」をつけ(全頭検査)、消費者の犠牲の下に、交渉の道具にしているからである。それほど危険でもないのに、意味のほとんどない検査をして、検査をした、という名目で、消費者を安心させるのはよくない。そもそも、世界でもっとも「要求水準の高い」(うるさい)アメリカの消費者が、日本の消費者より安全を重視しないとは考えにくい。記者クラブという報道規制組織の存在しないアメリカのマスコミは、日本のそれより立ち入った調査を行い、大胆にその結果を発表する。もちろん、アメリカに行けば、安くておいしい牛肉がいつでも手に入る。牛肉輸入に関して強気で挑むことは、他の輸出産業には不安要素である。そして、アメリカがWTO提訴するとすれば、勝算があるからである。

Testing Madness