木曜日, 12月 01, 2005

中国や北朝鮮に関する日本での新聞の報道が「ニュース」になっていない。政治犯に対するやり方を考えても、北朝鮮を金日成の独裁下に放置するべきではない。それは、現在の問題である。餓死した100万人は帰ってこないが、来月殺されてしまうかもしれない、虐待されているだろう政治犯の生命の問題である。歴史をどう解釈するかという問題は、そもそもいわゆる「政治のネタ」扱いである。つまり、靖国論争は、政教分離という政治論争であるよりも、遺族会をはじめとする推進派と、チャイナ・スクールと呼ばれる親中派の政治家間の、政治駆け引きであるという。さらに話を複雑にすることには、日本遺族会の会長である古賀誠は、中国との関係が深いという。

記者クラブの弊害によって、報道の自由が規制されているために、論議が行われていない。少なくとも、建設的な論議がなされる場がなければならない。外交を政治の具に仕立て上げて、日本人であることがマイナスにしかならないような状況をなぜ作り出すのか。

米大統領が中国で日曜に教会に行くことは、たしかに「外交カード」ではない。どちらかというと、宗教弾圧に反対するなら、もっと効果的な別の手段があるというべきである。米大統領の偉業というには、あまりにもやる気が見えない。翻って日本の首相が靖国に参拝することは、もちろん、やはり確実に「外交カード」ではない。もちろん、問題は交渉の結果であり、参拝によって何を引き出すことができたのか、ということに尽きる。著作権侵害。輸出するために低く抑えられている中国元の為替レート。中国の民主化。中国における人権問題。日本国内における中国に関するニュースの自由化。いったい政府の意見がどこに反映されているのか。

China mine flood traps 42 miners
日米財務相会談は人民元の柔軟運用期待で一致、ドル/円議論せず

I say, finally -- they are making the news. Did they ever know that we exist as a country?

Japan PM shrugs off China snub (BBC)
Japan anger at Shanghai violence (BBC)

日本の外交政策は、そもそも知られていない。報道したいような外交が行われることが、ほとんどない。今度の内閣で、それが変わったと言える。内政がどのようにかかわっているのか、(日本と、そして中国の)民主主義を理解しないような言動は、外務省のせいか、55年体制のせいか、少なくともそれが日本の世論でないことは主張せねばならない。謝罪外交が国内でうけるはずがない。

アメリカで、日本の首相がカラマンリス首相に郵政民営化を語るというニュースが流れるか、というと、それを流すためには、郵政民営化そのものが、先の選挙で大々的に喧伝されていなくてはならない。本当なら、選挙の争点であった郵政民営化なら、そのものが割合に大きな国際的なニュースになっていたはずである。なぜならば、世界で有数の公営金融機関がかかわっているからである。そうなれば、ことに社会主義から脱却したい国で、民営化を主張できる。そうすると、国際的に、成功例として日本がニュースになる。

小泉首相:ギリシャの首相に郵政民営化の成功談を披露