日曜日, 4月 18, 2010

デリバティブ取引規制強化  米大統領

オバマ米大統領は16日、デリバティブ(金融派生商品)取引について規制強化を訴え、「デリバティブ市場では、保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)のような企業が巨額で危険な賭けをしている」と指摘、デリバティブ規制が盛り込まれていない法案は拒否すると述べたという。

規制案では、破綻の責任を負う仕組みをつくり、公的資金による救済措置を最小限に抑えるという。

デリバティブ取引規制強化  米大統領 (2010-4-17)
Remarks by the President at a Meeting with the President\'s Economic Recovery Advisory Board

デリバティブ市場は、684兆ドル(6.3京円)になるという(Bank for International Settlements, 2008年6月のデータ)。

デリバティブによる損失の事例として、日本では以下のようなものがあるという。

サイゼリヤ - 140億円以上(豪州ドルのスワップ)
立正大学 - 148億円(「含み損」と主張)
慶應義塾大学 - 225億円(デリバティブの割合は不明)
南山学園(南山大学ほか) - 34億円(為替変動による損失。ただし損失以前に26億円の儲けがあったため、実際の損失は8億円だと言われている。)

金融機関のCEOのボーナス、つまり成功報酬を規制する動機のひとつに、成功報酬であるがためのリスクをとりたがる性質を抑えるというのがあるという。

ウォール街で5年間に1億ドル以上「稼いだ」男たち

規制なし、の弱肉強食の世界では、(一般消費者でなくて)巨額の利益を上げるもっと強い誰かが常に存在するわけです。