土曜日, 6月 16, 2007

「イスラム侮辱」で死刑宣告を受けたラシュディ氏に爵位

日本の新聞が、軒並み何者かに殺害された五十嵐教授のことに言及していないことにショックを受けている。五十嵐教授とは、1991年にラシュディーの「悪魔の詩」を翻訳して殺害された筑波大の助教授である。

1979年の革命以来、イスラム教の神権政治がひかれているイランでは、終身で絶対権力者の「師」(Supreme Leader)が権力を握っている。現在は、ハメネイ師が制限選挙など行っているが、当時のイランを支配していた故ホメイニ師は、「悪魔の詩」への抗議として、なんと英国人の著者に、死刑宣告した。五十嵐教授は、その「悪魔の詩」を翻訳して、日本で、何者かに殺害された。

「悪魔の詩」を書いたラシュディーは、このたびイギリスで爵位を与えられたという。しかし、日本の新聞には、五十嵐教授の名が載せられていない。爵位は、めでたいばかりなのか。

「イスラム侮辱」で死刑宣告を受けたラシュディ氏に爵位 (2007-6-16)

五十嵐教授の死を、イランへの国の利害で黙殺すべきではないと思う。

「命」の値段