日曜日, 11月 22, 2009

米国上院 医療保険制度改革法案が審議入り

米国上院で日本時間22日、医療保険制度改革法案が審議手続きに関する採決が行われ、60-39で可決されたという。

Healthcare bill passes first U.S. Senate test

人命がかかっているという重要性を表す数値は何か。「民主主義」できちんと反映されるのか。と、政治闘争を見ると誰でも思うだろう。野党が法案を出している。意味の分からないはずはない。保険がなくて死に直面する社会体制の貧困は、生き残った人間だけが語れる。もっとも、だから将来的には改善されるという確約ともいえる。

小指を怪我して病院へ行き、内出血をかき出して安心するという過程が、個人の生活の安定と平和をもたらす。包帯でぐるぐる巻きにして、どうしようかと悩む悲劇は、ためらいそのものが人間の価値の否定である。利益の追求、価格による治療、医療に、浮いた費用をコミッションとする会社組織がある。

公共性の重視される業種に、自主管理は不可能である。道路を有料にして資金が自由に使えるなら、料金を下げられるのは社会的な存在でしかない。私企業が資金を募って道路を建設し、料金を設定するならそのような政府そのものがまったく不要である。道路を取り仕切る別の「政府組織」ができあがる。

アングロサクソン対大陸の構図は、時代に即しているのか。どちらに加担するかで、何をいまさら議論しようというのか。彼らはどちらも、とうに安心と保証を国民に約束している。政府の役目はなんなのか。困難な状況にいる人々を助けるのが、集団でいることの意味ではないのか。病気や怪我で苦しむ人々に、借金を負わせるなどあっていいことなのか。