大統領選後の混乱の続くコートジボワールでは24日、ワタラ大統領は同国のココアとコーヒーの輸出を一ヶ月間停止する命令を出したという。
コートジボワール情勢に絡み、バグボ元大統領の元側近とされる西アフリカ諸国中央銀行(本部セネガル)総裁が22日、辞任を表明したという。
同国ではバグボ元大統領が大統領選で勝利したワタラ大統領への政権移譲を拒んでおり、混乱が続いている。
→ コートジボワールのワタラ氏、ココア・コーヒー輸出禁止を命じる (2011-1-24)
→ ココア先物:10%上昇か、コートジボワールの輸出禁止で(Update1) (2011-1-24)
→ 西アフリカ中央銀総裁辞任 コートジボワール情勢で (2011-1-23)
コートジボワールは世界のカカオの輸出の4割を握るとされています。
同国の輸出禁止で、隣国のガーナが漁夫の利を得るという指摘があります。
一方で、コートジボワールの労働条件は劣悪で、ガーナでの農園経営方式を評価する声もあります。
コートジボワールは元フランスの植民地で、ガーナは元イギリスの植民地という事情があります。
コートジボワールに利権を持つフランスと、イギリスの利害が一致することになるわけですね。
同国で権力移譲を拒むバグボ元大統領は、反仏で民衆を扇動してきた経緯があり、2004年には仏軍兵士9人をブアケで誤爆するという事件を起こしています。
大統領選後の混乱で、同国ではすでに260人以上の死者が出ています。
大統領選では、国連、EU、UN、AU、ECOWAS、など国際社会が一致してワタラ大統領の当選を認めています。
世界銀行や、西アフリカ開発銀行は、同国への援助を見直すとしています。
資金源が断たれたバグボ氏側が、平和裏にワタラ大統領への政権移譲を認めるよう願いたいものです。