金曜日, 9月 22, 2006

フランス政府 北朝鮮に対する金融制裁

フランス政府は、北朝鮮に対する金融制裁を検討する、と発表したという。

フランスも対北朝鮮金融制裁を検討
Points de presse - Ministère des Affaires étrangères

小泉首相が、金正日との会談で、ショックと強い憤りを覚えたという、逸話がある。その成り行きを、信じさせる何かが、つまり、小泉首相への票となっている、という分析は可能である。いわゆる、人間性であり、日本の文化といえる。平和で安心して繁栄している、和やかな日本の風土を、誇らしいと思えるのは、小泉首相のような人間がいてこそだと思っている。

ここで、国民を餓死させて軍事的脅威で体制保持を図る金正日を、どうにかすると決意して当然だという、善悪の判断だけでないところが、社会体制に対する認識の深さであり、悟りである。すべての社会的現象が個人に意味するのは、理念ではなく、現実であり、渦中にいる人間の世界は、利害関係の、とてつもない重みを持つ。そのからくりを理解し、動かしていく人間の存在は、人間に対する絶望を弱め、希望をもたらす。

既存概念を変えないことが、確実に身の保全につながるこの保守的な社会で、その網をくぐってあざやかに断ち切ってみせる手法が、マジックといわれ、その賭けが、捨て身といわれるほど一種の客観性と達観を持つことは、これは信頼というよりも、開け放しの、人間とその集団への肯定といえる。フェアな判断を任され、その結果を理解される、という希望こそが、人間としての存在の認識だからである。

心の動きを追っていくのは、緻密な作業である。心の痛みを、いとおしみ、失われた、あるいは破壊された完全な存在のありかたを、苦々しさなく受け入れ、憎悪を、世界の一部として認識し、それを一部として受け入れていく。

北朝鮮問題の解決への動きは、これから始まる段階といえる。